より早く解決策を導き出す思考アプローチ
何か調べごとをしていると、
いつの間にか何について調べていたのか忘れてしまったことはないでしょうか。
また、調べまくったのはいいけど、結局どうすれば良いのか答えがわからずじまいになってしまったことはないでしょうか。
今回は、直面した解決策がすぐに分からない課題や問題に対する解決手法(思考アプローチ)についてご紹介します。
何かの課題や問題に対する解決のアプローチには、大別して2パターンあると言われています。
1:仮説思考 ゴールを仮定してから、情報を集める
仮説思考できると、より早く解決策を導き出すことができるようになります。
問題Xに対する解決策はYなのではないか?
と解決策の仮説をまず立て、その仮説を裏付けるように情報収集を行っていきます。
仮説→検証→仮説→検証を繰り返すイメージでもOKかと思います。
メリットは、ゴールまで最短ルートでアプローチすることができる可能性が高いです。
また、コミュニケーションや交渉の場において、仮説思考で準備を進めておくと、
質問を投げかけながら、自分に主導権を握ったまま進めることができます。
「○○という回答だったら、・・・だから、~~~という交渉をしよう」という感じです。
システム保守の仕事をやっている人たちは、
比較的この思考アプローチでトラブルシュートをやりちぎっているので、慣れているかと思います。
また、優秀な戦略コンサルタント等が、企業の問題をいち早く見抜くのも、この思考を駆使しているからだと言われています。
ただし、解決策Yという仮説が情報収集のバイアスになると、
恣意性が発生してしまうので、あまり良い結果にはならないケースは出てきてしまいますので要注意です。
余談ですが、似たような考え方に、
シリコンバレーで流行っているデザイン思考という製品・サービスアイディアの考案手法に登場する、
プロトタイプ思考というものがあります。
これは、
アイディアが生まれたら、いち早く目に見えるように(1時間程度で)プロトタイプを安価に作って実際に使ってみる。
実際に使ってみた結果、もっとこうしようああしようと改良を重ねてアイディアを育てていく手法論です。
2:網羅思考 情報を集めきってから、ゴールを見抜く
さて、対立する思考アプローチに、網羅思考というものがあります。
気を抜くと、多くの人がこの思考アプローチで物事を進めがちです。
網羅思考とは、問題Xに対する解決策に関わるであろう情報をくまなく収集します。
収集した後に、解決策はなんだろう?と考える思考アプローチです。
これは、ゴールから考えると無駄となる情報の収集もやることになるので、時間がかかります。
また、情報過多に陥り、結局の所、「これだ!」という解決策を見つけることが難しくなってしまいます。
※こんなとき、システム思考と呼ばれる思考力が強い人は難しく考えなくても良いのですが。
※システム思考とはなんぞや?については、別途記事にします。
まとめ
・仮説思考
最初に仮説を立ててから、問題解決に立ち向かう。
メリット:短時間で良質な解決手法を見つけられる
デメリット:バイアスにかかる可能性あり
・網羅思考
情報を網羅的に収集した後、問題解決に立ち向かう。
メリット:ちゃんと解決策に辿り着けば、考えられる中で最良の解決策になる?
デメリット:遅い。情報過多で解決策を見失う
仕事や趣味でも、何か解決すべき課題や問題があれば、
是非とも仮説思考でアプローチをしていくことをおすすめします。