他人の可能性について、応援するのは良いけれども、横槍を入れることは許されない。
こんにちは。工藤悠也です。
先日、進化論とか、進化心理学を読んで、人間のOSの仕組みを知れるのは面白いなーと勉強していたのですが、そういえば、これ、一歩間違うとステレオタイプな発想に陥る可能性があるなと思いました。
集合の全体を俯瞰したときに、見られる一定の傾向/パターンがあることは認識しましたが、それ自体が目の前の個人個人に該当するかどうかはまた別問題です。
ただ、遺伝子によってIQや容姿はほぼ決められており、性格についても大半が遺伝子の影響を受けているそうなので、生まれ持った素養というものは実際存在していると思います。
このあたり、学術的にはどうなっているのかなーと気になり、ステレオタイプに関する書籍を読んでみました。
そもそもステレオタイプって何か。というと、
「男子は問題を解決するためにコミュニケーションをとるが、女子は気持ちを共有するためにコミュニケーションをとる」
とか
「女子のほうが家事が得意」
とか
「男子のほうが数学が得意」
とか
「黒人は知能テストの成績は低いが、身体能力は高い」
とかとかです。
「ステレオタイプ」はまだ”認知”の段階であって、それが”感情”になると「偏見」になり、”行動”になると「差別」になる。という区分けになっているようです。
そんなステレオタイプの怖いところは、他人や社会から、”できない”というネガティブなレッテルを貼られると、本来できるはずのことでも、できなくなってしまう傾向にあるそうです。
例えば、今からやるテストは認知能力を測定するものだ。と通達された場合、「黒人は白人より認知能力が低い」というネガティブなステレオタイプにさらされている黒人グループの成績は、そうではないグループ(人種間で成績に差は出ないテストだよ。と言われているグループ)よりも低下したそうです。
ネガティブなステレオタイプを跳ね返そうと意識をしてしまうことで、不安や反芻思考が発生してワーキングメモリが枯渇して、その場でのパフォーマンスが低下するとのことです。
特に、ステレオタイプの対象になっている能力に対して、関心度が高い場合は成績の低下が顕著になったと。
このネガティブなステレオタイプによる悪影響から逃れるためには、2つの方法があるそうです。
1:環境を変える
ステレオタイプは環境に依存しがちだから、それを感じさせるサインを環境から逐一消していくと良い。とのこと。
2:自分を変える
自分の能力は成長していく。という成長マインドセットを持つことや、自分にとって最も大事なことを想起するような作業を行うことで、自分の能力に対する建設的でポジティブな見方ができるようになれば、ステレオタイプによる些細な他人からの評価を気にせずに率直なパフォーマンスを発揮できるようになる。
とのことです。
ちょっと難しいのですが、とにかく、他人からの評価を基準に生きる必要はない。というアドラー心理学的な思考を使えるようになれば良いのだろうなと思っています。
総じて僕が思うに、ステレオタイプが真実かどうかは別として、そのネガティブなステレオタイプにさらされた人は、無駄にパフォーマンスを低下させてしまう可能性がある。というところが、個人として最も気をつけるべきポイントかなと。
他人の可能性について、応援するのは良いけれども、横槍を入れることは許されないなと思います。
横槍と建設的な指摘の違いは難しいところではあると思いますが、この世に絶対の正解はないので、そのアドバイスを聞くのかどうかとか含めて、そこはもうその二人の関係性次第だと思います笑
とは言っても、急に世の中のステレオタイプが急になくなることはないでしょうから、自己防衛策として、成長マインドセットは備えておくほうが良いだろうなと思うので、ちょくちょく、ちゃんと成長マインドセットで考えることができてるかな?と振り返るようにしていきます。
では。