Cardician's Blog

映画鑑賞のようにマジックを楽しむ習慣を

逆算する思考。バックキャスティング思考について

「バックキャスティング」とは、

未来やありたい姿から逆算して考える思考アプローチのことを指します。

 

もともとは環境保護の分野にて生まれた考え方と言われています。

 

「未来のある時点に目標を設定しておき、

そこから振り返って現在すべきことを考える方法」

(コトバンク 2019/02/10時点)

 

対となる考え方に、「フォアキャスティング」というものがあります。

 フォアキャスティングとは過去〜現在を起点に考える思考アプローチのこと。

 

「過去のデータや実績などに基づき、

現状で実現可能と考えられることを積み上げて、未来の目標に近づけようとする方法」

(コトバンク 2019/02/10時点)

 

違いは明確。

バックキャスティング:"未来"を起点とする

フォアキャスティング:"現在"を起点とする

 

それぞれにメリット/デメリットがあります。

 

バックキャスティングの最たるメリットは、

現状の制約事項にとらわれずに、ゴール達成のための目標やTODOを定めることができること。

 

その代わり、生まれた目標やTODOは現状とかなり乖離し、

現実的に達成が困難なケースが多々あります。

そこについては、フォアキャスティングの方が強いです。

 

現状を起点に、

「どこが悪いのか?」

「どこを改善すべきなのか?」

「どう改善すれば良いのか?」

を考えやすいため、持続的な改善活動ができる寸法です。

 

ただし、フォアキャスティングは現状起点で考えるため、

既存の延長線上の目標やTODOばかりが生み出されます。

加えて、ゴールの方向性すら持たずに闇雲にフォアキャスティングで思考していくと、

行き当たりばったりになり、時間とコストを不要に消費してしまう可能性も孕んでいます。

 

個人的には、

バックキャスティング思考により、新規目標を策定し、

妥当性の検証と達成方法の立案にフォアキャスティング思考を利用する。

という形で、

「現実問題その目標にどう立ち向かえばいいのか?」

を考えるときにはフォアキャスティングになるのではないかなと思っています。

 

さて、最後にバックキャスティングで考える場合の例を挙げて終わります。

①:フリーランスの場合

今自分にできる仕事は何か?

 →それでフリーの仕事を始める

  →理想に近づくために仕事の仕方を改善していこう。

という手続きはフォアキャスティング。

 

バックキャスティングにするなら、

どんなフリーランスとしての生活を送りたいのか?

どんな仕事をしている時が自分が輝いている時なのか?

 →そのために必要な能力は何か?

  →今の自分で足りているのか?何を学ぶべきなのか?

という流れ。

 

②:マジシャンの場合

・フォアキャスティング

今自分にできる手品は何か?

 →それを使ってどうショーを構成すれば良いのか?

 

・バックキャスティング

どんなショーを作りたいのか?

 →必要な演目は何か?

  →自分が持っていない演目は何か?

 

という感じになると思います。

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「バックキャスティング思考に基づくショー構成」についても、

最近考えていることなので、ある程度まとまったらUPしてみようと思っており、

その前段として、そもそもバックキャスティングってなんやねんという話を

挙げておきたかったので投稿してます。

これは、セミプロ(ダブルワーカー)として、個人ショーを作っていくために、

自分自身に必要だなと思ったこと。

 

普通の仕事をしながらマジック活動をしているため、

プロと比較してマジックに使える時間が限られている。

いかに短時間/低コストで理想のショーに近づいていくことができるのか。

バックキャスティングで必要十分条件を洗い出し、

創作/稽古の時間の資源配分を最適化していく話です。

(要旨は↑で終わりだ。。。)