Cardician's Blog

映画鑑賞のようにマジックを楽しむ習慣を

誘惑に打ち勝つための口癖

こんにちは。工藤悠也です。
カードマジックに偏愛を捧げるマジシャンをやりつつ、デジタルマーケティングコンサルタントのお仕事もやっている、いわゆるダブルワーカーです。

 

久しぶりですが、思考を助ける口癖シリーズです。

思考というよりかは、自分の行動自体の制御に効果的な口癖を見つけましたので、ご紹介します。

 

何か自分の行動の癖や習慣を改善しようと思ったとき、「絶対〇〇はやらない!」と心に決めて取り掛かることが往々にしてあると思いますが、本当にその言い聞かせで良いのでしょうか?

誘惑に抗う時に、自分で自分になんと声をかけたら、誘惑に打ち勝ちやすくなるのか?という実験があったようなので、今回はそれを参考に、誘惑に打ち勝つための口癖について考えていきます。

実験紹介

・健康セミナーに申し込んだ働く女性30人を対象
・健康上の長期目標を考えさせられた上で、目標を諦めたくなったり誘惑に駆られた時に自分に言い聞かせるワードの種類で3グループに分けた。

グループ1:今日は運動を”休めない”と言い聞かせる
グループ2:今日は運動を”休まない”と言い聞かせる
グループ3:”ダメ”と言うだけ。

10日後、誘惑に耐え切ったかどうかを確認。
結果、それぞれのグループで耐え切った人数は次の通り。
グループ1:1人
グループ2:8人
グループ3:3人

「私は〇〇ができない」という構文を使っていたグループが最下位で、「私は〇〇をしない」という構文を使っていたグループが最も成績が良かった。

とのことです。

何が違うのか

些細な構文の差が成果の差につながっています。

「〇〇ができない」

「〇〇をしない」
は何が違うのか、僕なりに考えてみました。

市場創造学会の研究特別顧問/設立発起人の梅澤伸嘉先生の理論で未充足ニーズ理論というものがあるのですが、その理論の中に、消費者ニーズを見事に分類している概念があります。

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消費者ニーズの深層構造

引用:https://www.projectdesign.jp/201409/ideaborn/001564.php


人は誰しもBeニーズを潜在的にもっており、それを実現するための手段としてDoニーズを想起し、そのDoニーズを実現するための手段として、具体的な製品等を所有する(Haveニーズを充足する)。
という論理構造が人にはあるという理論です。

とてもわかりやすく、様々なことに転用可能なフレームワークで大好きです。
※大学時代の研究室で勉強しました。

 

さて、先の実験の
「〇〇ができない」と「〇〇をしない」
という構文は、

 

前者がDoレベルで行動を制御しようとしていて、
後者はBeレベルで行動を制御しているような気がします。

 

BeとDoは目的と手段の関係性なので、本来であれば整合性を保っているもの。
Beがそのままなのに、無理やりDoだけを変化させようとしても難しいのかもしれません。
後者のフレーズは「私は〇〇をしない人間であるから、この行動はしない。」という論理を作り出していて、BeとDoの因果関係を保ったまま行動制御ができているのかもしれないです。

コンフォート・ゾーン(快適領域)

別角度からも同じようなことが考えられます。

Beニーズは心理学で言うところのコンフォート・ゾーン(自分の快適領域)でもある気がしています。

「私は、〇〇な人間である」という定義(=コンフォートゾーン)から逸脱する行動は、気持ちが悪くてあまり取りたくないという習性が我々にはあるそうです。
仮に少し逸脱したとしてもいつの間にかコンフォートゾーンに戻ってくるとのことです。(この元に戻す効果のことをホメオスタシスと言います)

 

「私は、〇〇ができない」という構文は、コンフォートゾーンはそのままの位置にあり、行動だけを変える図式になっていて、ホメオスタシスによって元に戻ってしまうのではないでしょうか。

 

Beレベルで自分を規定する「私は〇〇はしない」という構文は、コンフォートゾーン自体を移動させるので、それに見合った行動を自然と取れるようになるのかも。

まとめ

何か自分の行動や習慣を改善しようと考え、常日頃から自分に言い聞かせるフレーズを作る場合は、

「私は〇〇できない」という構文ではなく
「私は〇〇をしない」という構文の方が効果が出やすいかも。

特に、「私は〇〇をしない人間である」というBeレベルでのフレーズだとより効果が高まるかもしれないです。

 

確かに僕自身も「僕は〇〇な人間である」と自分で決めつけている種類の行動は多いです。

カードマジックばっかり、しかもピュアリスト。
仕掛けのある道具を使った手品のレパートリーが極度に少ないです。
第二次世界大戦中に真剣で勝負しているようなものですがこれが好きなので仕方ないです。

 

「私は〇〇をしない人間である」
「私は〇〇をする人間である」

こんな口癖、是非とも試してみてください。

それでは、また明日!

参考文献

サイコパスに学ぶ成功法則 ケヴィン・ダットン

https://www.amazon.co.jp/dp/4801907970/

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