WhatなきHowは無価値
What to do(何をするべきか/何を主張すべきか/何を伝えるべきか)
が定まっていない状態での
How to do(どう達成するのか/どう表現するのか)
には価値は無い。
って話。
一部反例はあるかとは思いますが、おおよその場合、当てはまるルールだと思います。
目的地が決まってないのに、
歩いていくのか車で行くのか電車なのかの議論って意味ないじゃないですか。
いきなり話はそれますが、
某マジックマニアの方がアンビシャス・カードにクラシックパスを使うのは
「隣町のタバコ屋にロケットで行くようなもの」と皮肉を言ってましたね笑
「せっかくロケット使うなら、宇宙行きたいじゃない?」と。
話を戻します。
競争戦略用語で換言すると、「SPなきOCに価値は無い」って感じです。
※SPとは
Strategic Positioning/戦略的ポジショニングの略
他者とは違うことを行い、差別化をする考え
What to doによる差別化
料理で言うところの、レシピの種類で勝負する方法
→いかに他では食べれない料理を作るか。
※OCとは
Organizational Capability/組織能力の略
他者とは違う方法を採用することで、差別化を図る考え
How to doによる差別化
料理で言うところの、厨房の能力で勝負する方法
→いかに早く、安く、美味しい一般的な料理を作るか。
※楠木建「ストーリーとしての競争戦略」より
「SPなきOCに価値は無い」というのは、
SPで差別化できていないのに、OCだけで差別化を図っていっても、
つまるところ価格競争に陥るしかないよね。
ということを意図してます。
その昔、M.ポーターが日本企業には戦略(SP)が無いと言ってましたね。
高度経済成長期、日本企業のSPには、「先進国がやっていること」が掲げられており、
それをいかに効率よく実現するのか?を突き詰めていた時代でした。
そこに日本人の職人気質がよくマッチしたのか、
既存目標に対するQCD向上能力は「カイゼン」能力として世界から注目されるようになったわけですね。
ただし、高度経済成長期以降の成熟化した市場において、
SPを自ら生み出すことを得意としていない日本企業は、
ウォークマンを持っていながらも「1000曲をポケットに」というiPodは作れず、iPhoneも作れず、、、
ヤマトはあるけどAmazonは作れず。。。。
というわけで、日本企業は顧客価値のデザイン(Whatのデザイン)が苦手っぽい。
いくつかのビジネスケースを参照すると、
欧米諸国に比べて、日本人はどうやらWhat to doを考えるよりもHow to doを考えるほうが得意のようです。
※このあたりの民族性について論じている論文があれば読みたいんですが、見つけてないです。。。
なので我々が心がけておくべきポイントは2つだと思います。
1:WhatとHowを混同して考えないこと
2:Howを先行して考えないこと
1:WhatとHowを混同して考えないこと
単純に、WhatとHowを混同して考えていると、ドツボにハマりやすいです。
今自分は、Whatを考えているのか、Howを考えているのか。分別できるようになるべき。
なぜならば、
2:Howを先行して考えないこと
Howを先行して考えていると、肝心要のWhatが疎かになる可能性が高くなるから。
何を伝えられているのか分からないプレゼン。
何ができるようになるのか分からないシステム。
どんな嬉しいことがあるのか分からない製品。
ただの無駄です。
※博報堂のCMってなんであんなに終わってるんですかね。
またまた話は若干ぶれますが、
How先行で考えるクセがついているといいこと全然ない気がします。
インフルエンサー「●●をしましょう!」
↓
質問者「どうやればいいんですか?」
いやー。。。
すぐに「どうやればいいですか」って質問するの。。。ダサいと思いますよ。。。
まずは自分でやってみれば。って思います。
この先、自分が取り組むこと全てに先駆者/有識者がいるとは限らない。
誰かに教えてもらわないと一歩目が踏み出せない。ってのは甘えです。義務教育じゃないんだから。
グダグダ文章に長らくお付き合いいただきありがとうございました。
とかく、言いたいことは
Howは後からでも着いてくる。自然と身につく。
Whatを重視して、まず自分で一歩踏み出してみよう。
ということでした。
「なるほどねぇ。確かに大事だねぇ。いやでも〜〜〜」
と考えた人。います?いない?え、います?
考えてないならいいんです。考えてないなら。
もし考えてたら、この言葉を送ります。
「小学生じゃないんだから、できない理由より、できる理由を先に考えましょ」
以上です。