「テクニックVS見せ方」について
昨日、野島さんのツイートをきっかけに少々盛り上がりました。
いわゆるプロマジシャンで「テクニックを磨くことよりも見せ方を学ぶ方が重要である」という話をする方が多いように思います。みんなの意見も聞きたいです。アンケートご協力いただけると幸いです!
— 野島伸幸@12/15生誕祭 (@nojimaki1212) 2019年12月6日
この問いかけに対する僕の回答は次の通りです。
あーーー。。
— Yuya Kudo/工藤 悠也 (@yuyakudo1) 2019年12月6日
見せ方は大事ですけど、、、
僕は
いわゆるプロマジシャンなら、
テクニック(広義の意味)はあるべき。
という流派ですね、、
それこそがアイデンティティなんじゃないかと。 https://t.co/amIAhfu0E7
これ系の話をつらつら語るためには、
それぞれの言葉の定義をはっきりさせて、
共通認識を持たないと議論にならないのですが、
Twitterは少ない文字数でチャッティングを行うSNSなので、
長文でのガチッとした議論には不向きだと思っています。
僕も持論展開を論文のように厳密に展開するつもりはないので、
お堅い話はさておき、軽く書いていきます。
▼テクニックが重要なのか、見せ方の方が重要なのか。
これらは足し算ではなく、掛け算なので、
どちらか片方が「0」だと、結果が「0」になり、
手品のパフォーマンスとして成立しなくなると思いますので、
そもそも全てのマジシャンがどちらとも能力を持っています。
で、
何が重要なのかは、初心者なのか、
テクニックが一通り大丈夫になってきた人なのかなど、
受け手の状況に依存するので、
一概に、こっちが絶対。と言い切れるものではないです。
例えば、中年世代からよくある指摘で、
若い世代はSNSに投稿していいねをもらうように、
手先だけのテクニックを練習して、
人前で誰かに見せるという練習をしていない。
そんなのではちゃんとしたマジシャン になれないから、
テクニックは良いから、見せ方をちゃんと練習しなさい。
というものがあるので、テクニックよりも見せ方。
となっている可能性があります。
また、
これまで趣味でマジックをやってきた学生が、
マジックバーに入って、プロとしてマジックをやっていきたい!
という場合にも、
他人からお金をもらえるように仕上げるために、
マジシャンとしてのクオリティはともかく、
サービス業におけるパフォーマーとして見せ方を重要視しなさい。
という方向で、見せ方大事。となっている可能性もあります。
ということで一概にこっちが先決だ!とは言い難いと思います。
▼考慮したい唯一の問題
が、、どうしても考慮すべき問題が一つあると思っています。
確か丸山さんがおっしゃっていたことの受け入りで、
その後拡大解釈が入っているかもしれないのですが、
次の問題に対する答えを我々は模索する必要があります。
ガッキーや福山雅治が、全力で当人の魅力を出しながら、
インビジブルデックをやってきた場合、
マジシャンとして、どう勝てば良いのでしょうか。
可愛さ。やカッコよさ。という尺度では敗戦必至。
彼、彼女らではどうしても実現できない表現ができなければ、
“マジシャン”としてのアイデンティティはないのではないか。
最終的な拠り所となるのは、
テクニック(指先の技術とセリフや態度による心理誘導力のこと)
なんじゃないかなーと思っております。
▼雑記
正直一般的なプロマジシャンのテクニック(自分も含めて)は、
一般的なプロのバイオリニストやピアニストの過去の練習量等々と比べると、
圧倒的に劣っていて、
それは発展度合いの違いでもあると思うんですが、
良い方向に解釈すると、
マジシャンって意外と簡単になれるアーティストということなので、
もっとマジシャンの人数増えていけば良いのになと思います。
今日はここまで!