前田知洋さんのWebサイトから学べること
先日、一世を風靡したマジシャン前田知洋さんの公式Webサイトを拝見して、
(Webサイトとして)これは強いなぁと思ったことがあるので、ここに記します。
※2020/01/07時点での確認事項に基づいて記述しています。
※あくまで個人的見解です。
前田さんのサイトはこちらです。
SSL対応していなかったり、GAなどのアクセス解析用のタグが入ってなさそうだったりと、
少々気になる点はあるものの、ブランディングの観点でかなり特徴があるサイトだなと思います。
前田さんに抱いているイメージ
ところで、皆さん、前田知洋さんに対するイメージってどんなものを持っていますか?
僕は小学生か中学生の頃に、前田さんの手品をテレビで見て、
よくアンビシャスカードを練習してました。
※ちなみに、
高難易度バージョンとしてふじいあきらさん。
おもしろ手品系としてムッシュ・ピエールさんを見ていました。
僕の中で、前田知洋さんを一言で言うなら、
「セレブ御用達マジシャン」です。
品があって、ラグジュアリーで、正統派の心地よい手品をなさる方。
というイメージを持っています。
先日前田さんのサイトを訪れたときにも、全く同じ印象を持ちました。
ラグジュアリーで正統派で、セレブ向けの人なんだろうな。と。
Webサイトのどの工夫が強いのか
そんな印象を持たせるためにかなり効果的に働いていると思われる仕掛けが、
Webサイトの背景においてある動画です。
※もちろんサイト全体の色合い(トンマナ)も重要ですがそれは当たり前なので割愛します。
さて、この動画が背景で自動再生されていることはとても良くて、
同じ動画が、リンクや埋め込みでおいてあるのとは雲泥の差があります。
目的達成率を上げるためのWebマーケにおけるセオリーとは
というのも、Webマーケの世界では、いかにお客さんのクリック数を少なくして、
コンバージョン(目的の行動)に至ってもらうのか。が大事な観点になっています。
顕著な例としては、カート機能がわかりやすいです。
古いカート機能は、
・商品の確認
↓
・購入者情報の入力
↓
・配送先情報の入力
↓
・支払い方法の入力
↓
・確認
↓
・購入完了
と何度もページを遷移しなければなりません。
この手法では、ページ遷移のたびに離脱する人が発生し、
100人がスタートしたとして、購入完了に至るのが30人とかに減ってしまいます。
最近は1枚カートといって、例えばAmazonのカートを想像してもらえれば良いのですが、
商品確認~購入者情報入力~配送先情報入力~支払い方法入力~確認が1画面になっていて、
最短2クリック程度で購入が完了してしまいます。
こうすることによって、
先程は30%程度のコンバージョンレート(目的達成率|※CVR)だったのに比べ、
1枚カートの場合は50%程度のCVRが見込めたりします。
※あくまで参考値ですが爆裂な効果があると実証されています。
ページ遷移数を減らすだけで、売り上げがUPするんです。
このように、
目的の行動を達成させるためのクリック数やページ遷移数は必要最小限にすべき。
というのがWebマーケでのセオリーです。
Webマーケのセオリーに準拠している?
さて、そんな中、前田さんのサイトでは、
ラグジュアリー感、セレブ感を訪問者に伝えるために、
1クリックも要求せず、背後に動画としてしれっと流して、閲覧させています。
これが、埋め込み型でワンクリックを要求していたら、
動画を見る人がそもそも少なくなるので、目的達成率が低下します。
また、トップページの各要素たちの間にも大きなスペースを取ることによって、
スクロールしていくと自然と背後の動画に目が行くようになっていて、細かい設計だなと思います。
特に、背景にしれっとあるだけなのも良いポイントで、
もし、全面にポップアップしてきて、「みろ!!」という設計になっていたら、
「品がなく、押し付けがましい感じ」が出てしまうので、ブランディング失敗です。
最後に
ブランドイメージを伝えるにあたって、
テキストや画像だけではなく、動画を使って伝えることが増えてきました。
動画はテキストや画像とは比較にならないほど大量の情報を受け手に伝えることができます。
そのため、YouTubeやNetflixなどの動画メディアが急速に成長していますし、
ショートムービーの先駆けとしてTikTokも爆烈な成長を遂げています。
街中でも電車の中の広告や案内が動画になったりしています。
消費者がコンテンツに触れたときの是非の判断時間は極めて短くなってきています。
ごく短い接触時間で効率的に自分のことを伝え、興味関心を持ってもらうために、
プロフィールサイトでも動画を有効活用していくのは良い手段だなと思いました。
特に、マジシャンという世間に対する認知が低い職業であれば、
一度でもランディングしたユーザーをガッチリ離さないよう、
細かな工夫がより必要なのかもしれないなと、思います。
参考にさせていただきます!
ではまた明日~